登山用GPSの比較と選び方



登山でGPSをどのように使っているか


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さて、登山に出掛けて、実際にGPSをどのように使用しているんでしょうか・・・?地図を表示している人、ナビゲーションにしている人、トリップコンピューターにしている人、ザックにしまいっぱなしにしている人・・・。目的や場面によって切り替えることになりますが、山での便利な使い方を登山形態ごと、場面ごとに紹介します。



◇コンパスページ(ナビゲーション)

登山の準備段階でルートを設定しておけば、ナビゲーションの機能が使えます。ルートは要所要所にウェイポイントを設定し、最終目的地までの座標をGPSに登録することで設定できます。ウェイポイント(転換点)を通過すると、次のウェイポイントの方角をコンパスの矢印が差して導いてくれます。最終的に目的地まで誘導してくれるわけです。

このコンパスページには、いくつかのデータを表示することができます。50種類くらいのデータがありますが、自分の好きなデータを表示させましょう。ボクが表示しているのは、「標高」「転換点までの距離」「最終目的地までの距離」「時刻」のパターンが多いですね。

地図表示できないeTrex VentureHCにもこの画面が備わっていますので、ちゃんと目的地まで連れて行ってくれますよ。また紙の地形図とコンパスの併用は必須ですが、次の転換点までの方角と距離がわかるので、地図上に照らし合わせることによって、現在地を特定することができます。

GPSは不安な時に見るだけではありません。退屈な登山道など歩いている時、次のウェイポイントまであとどのくらい距離があるのかなあ・・・なんて、GPSを見て励みにすることもあります。ガッカリすることも多いですが・・・。実用ばかりでなく、おもちゃ的にも使えるのです。

意外なところでは、山に入る前の登山口探し。メジャーな山だと登山口がわからないなんてことは少ないですが、里山などでは登山口を探すのが核心だった・・・なんてことがよくあります。カーナビには道がなかったりで。こんな時、ルートのスタート地点を目的地にしておけば、ピッタリ登山口を当ててくれます。

◇地図ページ  

地図表示ができる機種に限られます。古い地図ソフトは等高線だけで、登山道が掲載されてなかったりで不便がありました。紙の地形図と照らし合わせないといけない場面がありました。今の物はしっかり入っているので、実際に地図なしでも山に入れるくらいです。最新版は昭文社の「山と高原地図」をベースに加工した地図ソフト(日本登山地図 TOPO-10M Plus)があり、至れり尽くせりとなっています。

地図ページを表示させるのなら、画面が大きいオレゴン 550TCが断然有利です。eTrex VentureHCには20万分の1の道路地図しか搭載されていないので、山での使用は事実上不可能です。

◇トリップコンピューター  

このトリップコンピューターの画面で山を歩くことはほとんどありません。見るとしたら、コンパスページで表示し切れないデータを見るくらいですかね。移動距離や速度、到着予想時間など、GPSデータを下に計算される約50種類の各種データを確認可能。日の出の時間なんてのもありますよ。

このあたりのデータは家に帰ってからのお楽しみですかね。カシミールを使えば、色々なことができます。地図に実際の軌跡を落とし込んだり、断面図を作成したりとか。これが好きでGPSを山に持って行ってる・・・といっても過言ではない人もいるくらいです。

◇その他

その他の画面としては、衛星情報ページとメインメニューでしょうか。

衛星ページは天空を飛んでいる衛星からの電波の強さを棒グラフで表します。いくつの衛星からどのくらいの強さの電波を受けているかが一目で確認できます。この画面にするのは、電源を入れたばかりの時か、谷間で電波状況が悪い時に確認するくらいです。





メインメニューは各種の操作をする時の基本となる画面です。パソコンで言えば、デスクトップのような画面。山の中でこの画面にすることは少ないですね。

他にも各種設定をする画面、ゲーム、ストップウォッチなどがあります。




◇一般登山道  

一般登山道でGPSを持ち歩く人は・・・。失礼かもしれませんが、ほとんどの方が趣味的に使っているのではないでしょうか・・・?実際のところ、上位機種ほど趣味的要素が大きくなるような気がします。道迷い防止だけのために使うのなら、地図表示のないeTrex10Jを持っていれば十分のはず。もちろん紙地図との併用は必須ですが。

作業道などが錯綜する里山では威力を発揮するでしょう。ただ、正規のルートをGPSに落し込んでいるか、把握している必要があります。たとえ居場所がわかったとしても、それが正規のルートなのかどうかが把握できていなければ、GPSは無用の長物になってしまいます。

◇道のない山  

道のない山を歩く人は、当然地形図をしっかりと読める人のはず。尾根筋がハッキリしなくなった時、ジャンクションピーク、裾広がりの下山、ガスに巻かれた時等、地図だけでは心配になった時に、GPSが活躍することでしょう。当然のことながら、紙地図にもGPSにも辿るべきルートを落とし込みます。

◇山スキー(バックカントリー)  

最もGPSを必要とするのが山スキー(バックカントリー)でしょう。私は山スキーをしていてGPSを買うことになりました。実際のところ、晴れていれば活躍する場面は少ないです。ただ、わからなくなったら、全くわからなくなるので、GPSは必ず持参します。

まず、広い尾根でのホワイトアウトですね。いくら地図読みが得意な人でも、不安なく行動できる人はいないはず。完全に間違えるまで気付かないでしょうし、スキーは移動スピードが速いので、間違えたら深みにハマります。その時はもう遅いでしょう。あと、晴れていても展望の効かない深い樹林の中にいると、わけがわからなくなります。ピンポイントでその地点に出る必要がある時はGPS様様です。

◇雪山  

雪山は山スキーに比べると、GPSを必要とする機会は極端に減ります。基本的に雪山は尾根を歩きますので、地形は確認しやすいのです。ただ、山スキーと同様にホワイトアウトの広い斜面や、視界の効かない樹林帯では威力を発揮するでしょう。

◇沢登り  

私は沢登りもやりますが、一度も持って行ったことがありません。基本的に沢筋を辿りますので、地形図がしっかり読めれば大丈夫。・・・とはいっても、間違えたことは何度かありますが。GPSがあればいいなあ・・・という場面は、入山口を確定したい時と、上流にきて地形図で沢形がハッキリしなくなった時くらいですかね。

◇カシミール  

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最後に忘れてはならないというか、GPSと切っても切れないのがカシミール3Dというソフト。このソフトとGPSのデータが相性抜群なのです。地図ブラウザ機能が基本ですが、他にも機能満載。にもかかわらず、フリーソフトなのです。DAN杉本さんに感謝です。

ソフト自体はフリーなのですが、解説本という形で出版されています。それにオマケで付いている地図画像がこれまた使えるんです。2100円しますが、十分元は取れるはずです。何冊か発売されていますが、「GPSで山登り」という解説本に付いているオマケの地図画像が一番使えます。北海道と九州以外の2万5000分の1の地図データが収録されているのですから。もちろん、インターネットから国土地理院の地形図を表示するこもできます。

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