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スキー板

バックカントリーのスキー板

板の極太化とロッカー化は一段落したのでしょうか…?板を太くするにも限界があるし、ロッカーにしてもこれ以上反らせるわけにもいかないでしょう。細かい部分の見直しでニューモデルとしてそうです。あとデザインと。

ロッカーなる板の出現

ひと昔前にカービングスキーが出現して一世を風靡しましたが、今現在の流行りはロッカー板です。スキーの先端の反りが早くから始まる形状で、ロッキングチェアに似ていることが語源のようです。トップを反り上げることによって、パウダーでの浮力を得ようと開発されました。

ロッカー形状にすることによって、パウダーの浮力だけではなく、ターンが容易になるという思わぬ副産物も。接地面が少ないのでクルクルと回るんです。先端が引っ掛からないので、バックカントリーの敵でもある悪雪にも強くなりました。さらにラッセルにおいてもトップがでやすいので威力を発揮します。

デメリットとしては板の極太化と合わせてアイスバーンや堅い斜面に弱いということ。他には雪面に刺しにくいとか、ザックに装着しにくいとか…。あとはゴンドラのスキー立てに入らないので、ゴンドラ内の持ち込まなくてはならないというのが、意外と切実かも…。

細板

一昔前は細くて長い板が主流でしたが、今では太さを競い合うような状況です。そんな中で、細板の位置づけとしては、ゲレンデ練習と残雪期のザラメということになるでしょう。ザラメでも細すぎると板を取られるような感じになってしまいます。

センター70mm幅くらいの板では、バックカントリーでは辛い場面が多く、出番はほとんどないでしょう。昔は細いので滑ってたんですが、一度太い板で楽な目をするともうダメですね。ていうか、もう今シーズンあたりはセンター70mmなんて板自体存在してない状況です。

セミファット

セミファットというと、数年前まではセンター80mmくらいの板を指していましたが、今では80mmでは細板の部類に入ります。90mm前後の板をセミファットとあえて呼びましょう。ちょっと前まではこのカテゴリーがオールラウンドだったのですが、時代はもう一つ太くなってしまってます。

ファット

以前はセンター90mmある板は、十分ファットの仲間でした。今ではセミファットに格下げです。ファット板を区別するために、今では極太板をスーパーファットと呼びます。さらに超極太板をウルトラファットと呼んだりします。一応パウダー用の板ってことになりますが、昨今のブーツやビンディングの進化により、硬めの雪でも太刀打ちできるようになりました。

使用感からすると、テレマークの場合センター90~100mmくらいの板がオールラウンドといえるかもしれません。アルペンならもう1サイズ太くても大丈夫でしょうか・・・。100mmくらいなら春の雪でも大丈夫でしょう。シーズンを通して1本で過ごすのなら、このディメンジョンということになります。

スーパーファット

これはもうパウダー専用板。パウダーを期待して行ったのに、アイスバーンだった・・・となると地獄でしょう。ツアー性も低いので、いわゆるバックカントリースキーのエリアで滑る板だと思います。剛性の高いブーツでないと、操るのは難しいとされています。ラッセル力はあるようですが・・・。

ウルトラファット

最近ではスーパーファットでは表現が足りなくなり、ウルトラファットというカテゴリーまでできてしまいました。一応センター125mm以上を指すようです。まあ、パウダー専用板ですね。ゲレンデを滑るのは大変なようです。

スキー板の選択

昔はラッセルの道具としての意味合いが強かった山スキー。良質なパウダーを求めたり、いかに急斜面を攻めたりとか、今では滑る要素がメインになっているようです。滑り重視の人が増えただけで、ツアー好みの人も根強い人気はあります。自分の志向に合わせて、板を選択することになります。

滑り重視の人

滑り重視のスキーヤーは、ガチガチのブーツを履き、極太板で滑るので、機動力は低くなります。重くて歩きにくいですからね。スキー場のリフトを利用し、少しのハイクアップで滑降開始点まで到達できるルートが主な活躍の場です。

ツアー重視の人

いわゆる山登りを楽しみ、下りは滑って楽しもうという人種。板は細いほど軽いけど、ラッセル時には細いと不利になります。過度に軽量化を考えると、逆に滑りで手間を食い、楽しさが半減する恐れがあります。セミファットの板を選ぶと万能です。

滑りもツアーも…という人

これが一番人口が多いんではないでしょうか。ボクもそうです。今はセンター90~100mmくらいの板が一番バランスが取れているんではないでしょうか。板の選択はセンターの太さだけではないです。長さ、硬さ、形状なども加味しながら選ぶことになります。

板の長さについて

よく身長で長さを選びますが、実際には身長はあまり関係ないような気がするのですが・・・。問題は体重。とくにパウダーでの浮きを考えると、身長よりも体重ってことになるはずです。パウダーで浮かせるには、長さも必要です。いくら太くても、短かかったら刺さります。

長いと取り回しが大変だから短い板にする人が結構います。長い板より短い板の方が、取り回しが良いのは間違いありません。しかし、深雪と悪雪では長い板の方が有利に思います。バックカントリースキーを楽しみに山に入るわけですから、短所を補うことよりも、長所を伸ばすことに重視するべきと考えます。

キックターンや密林地帯の滑りで多少苦労しても、楽しい斜面をより楽しく滑る方が前向きなのでは・・・?

最後に・・・

色々と能書きを書きましたが、なんだかんだいって、結局は板のデザインで選んでしまうんですよね。最終的には・・・。でも、これって大事ですよね。ウェアに近いものがあると思います。バックカントリースキーヤーはファッションも重視ですから・・・。

デザインがお気に入りでなければ、すぐに次が欲しくなってきます。本来は機能で選ぶのが妥当でしょうが、やっぱりお気に入りのデザインの板を買う方が後々後悔せずに済みそうです。

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